阪神間最古の現役木造駅舎 4.耐震性は高い
階段と跨線橋(こせんきょう)
線路を跨ぐ橋
老朽化した線路を再利用したのは、鉄が貴重な時代だった為。
古い木造建築なので、震災時には倒壊が懸念されたが、持ちこたえた。
木造と聞いて心配する人もいるが、これを聞くと、まず驚き、それから安心する。
これだけ鉄骨(元・線路)で斜交いに補強してあり、本体は木製で軽い。
構造がしっかり組んであれば、地震に強いことに不思議はない。
屋根が重い瓦だった為、地震で倒壊した木造家屋は多い。
阪神・淡路大震災後、
再建された個人住宅では、スレート葺きの屋根が著しく増えた。
また、灘駅周辺には超高層マンションや市営住宅が林立した。
数年前、地震に強い瓦と、耐震葺きの施工方法が開発された。
跨線橋内の通路
まっすぐ見通せるように見えるが
通路は途中、カクカクと小刻みに曲がる。
屋根の接続はこんな感じ。鉄をボルトで固定。
丁寧に何度もペンキを塗り直している。
床と壁の間に隙間が……!!
激しい雨は、板の隙間からも入り込んでくる。
踊り場と通路を繋ぐ小階段の手すりは二段構え。
外側はペンキが剥げ、時代を感じさせる。
夕日に照らされた跨線橋
灘駅の木造駅舎に別れを告げる為、地域住民の有志が「お別れ会」を企画した。