雪の日に動物園 5.ひきこもる動物達
おらへんときはうしろ行ってみィ〜
と言われたので、裏に回る。
ワオキツネザルの集団を無駄に驚かせてしまった。
まさか、ケージの前で肩からずり落ちそうになった鞄を戻しただけで飛び上がって驚くとは思わなかったので…以後、気をつけます。
箒を持っているのもイヤだったかもしれない。
宙吊りのバケツの中に入って遊んでいるサルがいた。
その空中ブランコ、餌入れじゃないのか?
チンパンジーのジョニーさん(55歳)も長寿記録更新中らしい。
ジョニーさんではないチンパンジーが、箒の先を気にしていた。
「ガラスを叩かないで下さい」という注意書きが貼ってあるが、チンパンジーが人間の注意を引く為に叩く分には構わないのか。
チンパンジーは、箒の先と私の顔をしきりに見比べていた。
いや、新入りの係員じゃないんで、安心して下さい。
ゴリラは落ち着きがなかった。
ひとんちを覗いているような気まずさを感じ、何だか申し訳ない気になったので足早に通り過ぎる。お邪魔しました。
以前、サル関係の檻の一角にヒト科の動物の檻があった。
地図は全体が赤く(分布域は赤で表示)性質は「自分の胸に手を当てて考えて下さい」
裏に回ると中に入ることができて、注意書きがあった。
「注意!夫や恋人を捨てていかないで下さい!」
今はヒト科の動物の檻自体ない。
本気で子供を捨てて行かれそうで、あっても立入禁止だったかもしれない。
一発ギャグもできない世知辛い世の中になってしまった。
写真を撮っておけばよかった。
シマウマとオリックスは建物の中から首だけ出してこっちを見ていた。
キリンは引っ込んでいた。
カバも引っ込んでいたが裏から見ると水の中から鼻だけ出していた。
カバについての詳細な説明と、視覚障害の方も触ってカバを実感できるレリーフがあった。
カバ研究はとても進んでいる。
テニスコートに面した一角は現在工事中で関係者以外立入禁止だった。
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